外資で経理するOLの小言

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目指すなら財務会計?管理会計?

経理で転職相談に行くと、必ずと言っていいほど財務会計管理会計の両方のポジションで案件の紹介があります。外資だとTreasuryとFP&Aと言ったりもします。他にも内部統制や連結、開示などのポジションもありますが、今日はメインの2つのポジションについて話そうと思います。

 

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財務会計は簡単に言うと、GAAPに基づく会計処理を行うことを目的とします。投資家への情報提供が主旨であり、財務諸表を作成するための制度会計と言えます。具体的にはBS、PL、CFなど財務諸表を作成します。それに対し、管理会計は企業の意思決定のための会計です。各事業部門ごとに落とし込んだ業績管理が主旨です。基本的には積み上げによる論理的な根拠に基づいた予算の作成を行います。そして、その予算と実績の乖離を分析し、原因を究明していきます。対象はPLだけです。財務会計は過去に向けたものであるのに対し、管理会計は未来に向けたものとなります。
 
管理会計を行う上で、重要な情報となるのが財務会計データです。なので双方は切っても切れない関係にはあります。ただし、管理会計を行うには必ずしも会計知識はいりません。もちろん会計知識があれば役には立ちますが、PLの構成がわかれば基礎としては十分かと思います。必要なのは、細かい会計知識ではなく、数字に対する感度が高いことに加え、分析能力、論理的思考能力です。そういった意味では、専門性よりも本人のビジネススキルに左右される部分が大きいと言えます。会社を動かしてる感覚を肌で感じられるのも管理会計の醍醐味かと思います。財務会計は、過去の数字の集計ですから、会社の重要な情報を扱っていることには変わりませんが、会社を動かしているという気持ちにはなりません。
 
せっかく会計の勉強をして、それをスキルとして実務で伸ばしていきたいならば、まずは財務会計から土台を作り、体系的な会計スキルを身につけていくことをおすすめします。その後、段階を経て管理会計へとステップアップしていくのも一つの選択肢かなと思います。どちらのスキルも企業では同じくらい重宝されることには変わりありません。